12月10日(水)に志木市商工会様主催による「経営のバトンタッチ!次の世代への引継ぎ方セミナー」の第2回目が開催されました。

第1部は、「戦国大名うまく継げた人・継げなかった人」と銘打って、尾張国(愛知県)出身で現在武蔵国浦和宿(さいたま市)在住の当支部所属の事業承継士が登壇し、「徳川家康はなぜ、事業承継に成功したのか?」など独自の視点で、戦国大名を分析し、現代における事業承継のヒントを展開しました。

セミナーの中では「徳川家の事業承継計画表」も登場し、徳川家康の18年間にわたる周到な事業承継の準備や、毛利元就という偉大過ぎる父の元に生まれた長男毛利隆元の後継者としての苦悩など、日本人なら多くの方が知っている偉大な戦国武将たちを事業承継という観点で見ることで、より身近に感じることができたのではないかと思います。

第2部は、「事業承継にまつわる『お金』の話」として、株式譲渡の際に生じる贈与税や相続税対策の話を中心に、監査法人等に25年勤務経験のある事業承継士が登壇。事業承継において、難解で悩ましい「相続税、贈与税」について、「税金を払いすぎないコツが話されました。

事業承継の構成要素は「人(後継者)」と「知的資産」、そして「資産」の3つの要素で構成されています。株式や土地・建物のような財務諸表上で表される「資産」は移転の際にコストとタイミングを考える必要があります。事業承継にかかわるお金の話はどうしても難しくなりがちですが、その中でも現経営者の方や後継者の方が押さえておくべき基本的な考え方についてお話させていただきました。

一方で、人や知的資産といったソフト面の資産は、「後継者の教育をどうするか?」「現在の事業課題をどう解決するか?」など、時間のかかる問題を抱えている場合がほとんどです。

事業承継は、ほぼ全ての皆さまにとって初体験であり、人生で1回限りの取り組みになります。
だからこそ先人たちの成功や失敗に学ぶとともに、早め早めに準備を進めていくことが、何よりの解決策になります。
事業承継計画表の作成を通じて「最初の一歩」を踏み出してみませんか?

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(一社)事業承継協会埼玉支部
事業承継士 大沢誠一